コンタクトレンズ

快適に使用していただくためには、使用目的（日常用、スポーツ用など）・種類（ソフト、ハード、使い捨て）・素材を考えて、自分にあった最適なレンズを選ぶことが重要です。

そのためには、まず眼科専門医の診察を受けて目の健康状態を確認してから、最適なレンズを提案してもらいましょう。

コンタクトレンズ使用に年齢制限はありませんが、一般的には「中学生以上」からの使用を推奨しています。

コンタクトレンズは常に衛生的に使っていただく必要があるため、スポーツや習い事の関係でどうしてもコンタクトレンズが必要なお子さまの場合、まずは必ず眼科医の診察・指導の下で利用してください。

保護者の方も一緒に正しいコンタクトレンズの使用方法を理解していただくことが必要になります。

長時間の装用は、目の疲れや乾燥、充血などを起こします。

さらに目の酸素不足を引き起こすと、角膜血管侵入（角膜に血管が侵入する）・角膜内皮障害（角膜の透明性を維持する細胞の障害）といった角膜組織の損傷を起こします。

最悪の場合は、角膜潰瘍などの失明に至る病気を起こすことがあります。

関連ページ：『【眼科医が教える】角膜潰瘍！コンタクトレンズで失明！』

コンタクトレンズを装用したままでプールや海で泳ぐのは避けた方がいいでしょう。

ゴーグルをしていても同様です。プールや海水には多くの微生物が存在するため、失明に至るような感染症を起こすことがあります。泳ぐ時は、度付きゴーグルをお勧めします。

1Dayソフトコンタクトレンズは再装用はできませんので、洗浄や消毒は必要ありません。

１度外したものは必ず捨て、毎日新しいコンタクトレンズを使用して下さい。

コンタクトレンズを扱う前にはしっかり手を洗い、外したコンタクトレンズには専用の洗浄液を使用します。

どの洗浄液を使う場合でも、ソフトコンタクトレンズの脱着時には必ず「こすり洗い」をしましょう。

また何回装用したか、どれだけ丁寧に洗浄したかにかかわらず、14日経ったら必ず新しいレンズに変えましょう。

MPS（マルチパーパスソリューション）、過酸化水素タイプ、ポピドンヨードタイプの3種類が使われています。

特に「MPS（マルチパーパスソリューション）」は、手軽な洗浄液のため、最も多く使われています。

また「過酸化水素タイプ」、「ポピドンヨードタイプ」は、洗浄力が強いため、感染症が気になる方にお勧めです。

どの洗浄液を使う時も脱着時にはこすり洗いをした方が安全です。

一般的によく使われているMPS（マルチパーパスソリューション）は消毒効果が弱いため、こすり洗いが必ず必要になります。

過酸化水素タイプ、ポピドンヨードタイプの洗浄液をお使いになる方も脱着時にはこすり洗いをした方が安全です。

MPS（マルチパーパスソリューション）は、1つの液で洗浄・すすぎ・消毒・保存の4ステップが行えるため、非常に手軽で使いやすいです。

しかし、MPSは消毒効果が弱く、薬液の効果だけでは『微生物』を死滅させることはできません。コンタクトレンズの脱着時は、必ずこすり洗いをして『微生物』を洗い流して下さい。

過酸化水素タイプの洗浄液に中和剤を入れ、強い消毒力と発泡作用により洗浄を行います。そのため一定時間（6時間程）以上つけ置く必要があります。また、コンタクトレンズの脱着時には、こすり洗いをした方が安全です。こすり洗いをするには別売りのすすぎ・保存液が必要になります。

ポピドンヨードタイプは、過酸化水素タイプに次いで、洗浄・消毒効果が高いです。特にタンパク質分解効果が強いため、コンタクトレンズのくもりや乾燥感を解消したい方におすすめです。

また、過酸化水素と同様に、コンタクトレンズの脱着時には、こすり洗いをした方が安全です。こすり洗いをするには別売りのすすぎ・保存液が必要になります。

ソフトコンタクトレンズを水道水で洗うことはNGです。

水道水には『アカントアメーバ』などの微生物が含まれています。最悪の場合、角膜潰瘍などの失明に至る病気を起こすことがあります。

関連ページ：『アカントアメーバ角膜炎とは｜原因や症状、予防方法について解説』

基本的なお手入れの手順として、コンタクトレンズを外したら、まず水道水でこすり洗いし、すすぎます。清潔なレンズケースに洗浄保存液を満たし、すすいだレンズを保存します。

レンズ装着前には、洗浄保存液でこすり洗いし、水道水でよくすすいで下さい。

毎日の洗浄で落とし切れないタンパク汚れは、レンズ表面に蓄積して固着します。眼表面の傷や感染症の原因ともなるため、1週間から1か月に1度はタンパク除去剤を使用したケアを取り入れることをおすすめします。