黄斑前膜(黄斑上膜)は、網膜の中心部である黄斑の表面に、薄い膜が形成されてしまう(残ってしまう)眼の疾患です。主に50〜70歳代の高齢者に多く見られ、加齢に伴って発症することが多いですが、他の眼疾患に続発して生じることもあります。
初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、病状が進行すると膜が収縮し、網膜にしわができます。
これによりモノが歪んで見える変視症や、視力低下といった症状が現れます。進行は通常緩やかで、数年から10数年かけてゆっくりと進行していきます。
進行は緩やかで、
失明の可能性は極めて低い
黄斑前膜は進行が緩やかなため、失明の心配はほとんどありません。
一方、自然治癒することはなく、視力低下や変視症が顕著になった場合は、硝子体手術を行います。
この手術では網膜表面の膜を除去し、症状の改善を図ります。